方丈の庵
Hōjō hut
一丈(約3メートル)四方の小さな住まい。鎌倉時代のはじめ、鴨長明はこの広さの庵に住み、『方丈記』を書いた。
01概要
方丈とは一丈四方、約9平方メートルの広さで、京間の四畳半よりやや広い。この大きさの草庵は簡単に建てられ、簡単に解体もできたので、僧や隠遁者に好まれた。鴨長明は晩年、京の郊外・日野にこうした庵を結び、1212年、それにちなんで『方丈記』と名づけた随筆を書いた。前半には都を襲った大火、竜巻、遷都、飢饉、大地震を書き連ね、後半では庵での暮らしを語る。寺で住職が暮らす建物も方丈と呼ぶ。『維摩経』で、維摩の一丈四方の部屋に文殊菩薩の一行が全員収まったという話から、方丈に全宇宙が内在するという考えが生まれたためである。文学作品でありながら住まいの本質を問うものとして、『方丈記』はしばしば「真の建築書」とも形容されてきた。
02会場で
会場の庵の一つに入るか、その前に立って、一丈四方の広さを体で測ってみてください。寝る、座る、仕事をするのに何が要り、何を手放せるでしょうか。
キャプションの用語と英語
- 方丈
- Hōjō (one jō square)
- 庵
- Hut (an)
- 方丈記
- Hōjōki
- 丈
- Jō (about 3 m)
- 方丈(寺院)
- Abbot's quarters
03メモ
自分の暮らしを一丈四方に収めるとしたら、何を持ち込みますか。