キュビスム
Cubism
1907〜08年ごろ、パブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックが生み出した絵画の様式で、ひとつの対象をさまざまな方向から見た姿を1枚の画面に収める。
01概要
「キュビスム」という名は、批評家ルイ・ヴォークセルに由来するといわれる。1908年にパリで展示されたブラックの絵を見たヴォークセルは、すべてを「幾何学的な輪郭、立方体」に還元していると評した。晩年のセザンヌが、ものを少しずつ違う視点から描いていたことも、キュビスムが生まれる一因となった。ルネサンス以来、ヨーロッパの絵画は線遠近法などを使い、固定した一つの視点から現実の空間があるかのような錯覚をつくってきた。キュビスムはこの伝統と決別し、かわりにキャンバスの平面性を強調した。キュビスムは通常、二つの時期に分けられる。前期にあたる分析的キュビスムは1912年ごろまで続き、黒や灰色、黄土色の抑えた色調のなかで面と線が絡み合う、厳しい画面が特徴である。1912年から1914年ごろの総合的キュビスムは、形が単純になり色も明るくなって、新聞紙など現実の素材を画面に貼り込むことも多かった。キュビスムはのちの多くの抽象の様式の出発点となり、その幾何学的な造形はアール・デコのようなデザインにも及んだ。
02会場で
ひとつの顔や器物を選んで、その輪郭をたどってみてください。どこでひとつの見え方が終わり、次の見え方が始まるでしょうか。画面は奥行きがあるように見えますか、それとも平らに見えますか。
キャプションの用語と英語
- キュビスム(立体主義)
- Cubism
- 分析的キュビスム
- Analytical Cubism
- 総合的キュビスム
- Synthetic Cubism
- 面
- Plane
- 線遠近法
- Linear perspective
03メモ
キュビスムは対象をいくつもの面に分け、複数の視点を同時に見せます。
ひとつのものを、いくつの方向から同時に見ることができますか。